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赤ちゃんの歯磨き方法~1歳の歯磨きレッスン~

あけましておめでとうございます。昨年は大雪でみなさん大変な思いをしたと思いますが、今年は今のところ雪もそれほどなく過ごせていますね。少し気が早いですが、このままで春を迎えたいものです。

今回は、前回に引き続き赤ちゃんの歯磨き一歳編をテーマにさせていただきました。今年も友達から年賀状をもらいましたが、僕の周りの友達の子どもたちもそのくらいの歳の子が多いのです。あとは自分にまだ子どもがいません。ですから、「今のうちに一度情報を整理してまとめておきたい。」、「今現在、小さなお子さんがいてどう歯磨きを始めたらいいか分からない。とお悩みの方に少しでも役立つことが何かできないか。」と思ったからです。

【目標】食べたら磨く習慣づけをする。仕上げ磨きに挑戦しよう!

「食べたら磨こうね。」ご飯を食べたら歯を磨く習慣に向けて声をかけてあげましょう。
一歳になるころに、食事と歯磨きをセットにする習慣をつけ始めるようにしてください。離乳食のそばに歯ブラシをあらかじめ置いておくと良いです。(わざわざ洗面所に行って歯ブラシをもたせるのはお子さんにとってもハードルが高くなります。)

食べ終わったら、「ごちそうさまでした。食べたら歯を磨こうね。」と声をかけて歯ブラシを渡してみてください。子供が歯ブラシを口に入れたら「歯磨き上手だね!」とすぐに褒めてあげてください。(その際、お子さんが歯ブラシで遊んでしまってもかまいません。まずは歯ブラシを嫌がらず、慣れてくれることが大切です。)

お父さん、お母さんの歯磨きを見せましょう!

お父さんやお母さんの歯を磨く様子を見せ、子どもの機嫌が良ければ歯ブラシを持たせます。月齢が進んでいくと、大人のマネをして歯を磨くような動きが出来てきます。「じょうずにシャカシャカできたね。一緒に磨くと楽しいね」と声をかけると、子どもも嬉しそうにします。子どもは大人のマネをすることから歯磨きを覚えていきます。

歯磨き事故に注意!大半は1~3歳!!

子どもが歯磨き中に転んで歯ブラシで口の中を傷つけたり、歯ブラシが喉に刺さったりする事故があります。(想像するだけでも怖いっ!)救急搬送されたり、医療機関を受診するほどのケースもあり、その大半が1~3歳という報告があります。

この時期は歯ブラシを持ったまま歩きだし、取り上げようとすると大泣きすることもありますが、「歯を磨くときは、必ず大人が見守る。」「手に持ったまま、口にくわえさせたまま歩かせない。」など、子どもの安全を一番に考えてください。

仕上げ磨きをはじめましょう!

1歳ごろになると、上下4本ずつ前歯が生えそろいます。そのころに、仕上げ磨きを始めます。最初は歯にそっと歯ブラシを当てて、シャカシャカと数回こすっておしまい。すぐに「上手にできたね!!」と褒めてあげてください。歯を磨くというより、磨くマネからスタートします。

楽しく仕上げ磨きしよう!

前回でも触れましたが、このころの子どもは口の中の感覚が過敏なので、いきなり歯ブラシで触れられると、からだが拒否反応を起こし、顔を背けたり、手で払いのけたりします。機嫌にも落差がありますから、嫌がるときは無理をしなくてかまいません。

あとは焦らずに少しずつ子供の表情を見ながら語りかけ、歌などを歌いながら楽しく進めることが大切です。子どもは楽しいことが大好きです。うまくいく仕上げ磨きの秘訣は“楽しく”です。楽しいから歯磨きしてくれるのです!

仕上げ磨きは嫌がる前に短時間で終わらせ、磨き終わったら、「上手にできたね!きれいになったよ。ありがとうね。」と声をかけてあげましょう。

①からだ遊びや歌を歌いながら歯磨き
歯ブラシを持つ前に、まず、からだ遊び、手遊びから入るのも上手なやり方です。子どもはくすぐることや、手遊び歌などを喜びます。磨くときもお子さんの大好きな歌を歌いながら楽しい時間を演出してみましょう。

②語りかけながら歯磨き
絵本などに興味を持ち、いろいろなお話が好きになるこの時期に歯磨きにもその楽しさを取り入れます。また、耳からの情報による刺激を与えることで、意識をそちらに向けさせ、口の中に加わる刺激を紛らわせる効果もあります。

【仕上げ磨きのポイント】

大切なのは、痛みと姿勢とスピード

①痛み

子どもは痛みを経験すると仕上げ磨きを嫌いになってしまいます。痛くしないように磨くことが大切です。歯ブラシの毛先がわずかにしなる程度のやさしい力で磨きます。

磨くのは歯だけにしましょう。歯ぐきにブラシや柄が当たると痛がります。歯垢(歯の汚れ)は歯ぐきにはつきません。また子どもに歯ぐきのマッサージは必要ありません。(小さい子に肩もみしても、くすぐったいだけで嫌がるのと同じです。)

口の角にも注意が必要です。子どもの口角は伸びにくいので、引っ張ると痛みを感じます下の写真のように口角の上か下の部分を引っ張ると痛くありません。奥を広げたいときには指先だけでなく、指全体を使い、頬の奥を内側から広げるイメージでやってみてください。

子どもの上唇の裏には、上唇小帯というヒダ(矢印)があります。ここに歯ブラシの毛や柄の先が当たると痛がります。小帯を保護するように指でカバーして磨いてあげましょう。このヒダは小学生くらいになると自然に小さく、目立たなくなっていくことがほとんどです。

②姿勢

寝かせて磨くと、頭が固定されて口の中が見やすくなるので、仕上げ磨きしやすくなります。寝転がることを嫌がることもあるため、その時は向き合った姿勢、椅子に座らせたままなどお子さんのやりたい姿勢に合わせます。
からだを押さえつけてでも磨くという話を聞くことがありますが、しないほうがよいでしょう。歯磨きを嫌いになるきっかけになってしまいます。

③スピード

仕上げ磨きが長引くと、唾液がたまってきたり、お子さんも飽きてきてしまいます。ですから手短に磨けることも大事な要素です。歯ブラシをコチョコチョと振動させるより、ある程度ストロークを大きめに動かした方がきれいになります。

あとはお子さんの機嫌が悪く、嫌がってあまり磨けなかったときは、サッと切り上げてしまいましょう。ただし、そのとき磨けた場所を覚えておいてください。次の日は、前の日に磨けなかったところから始めれば二日合わせてでは、全体を磨けたことになります。